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入り身

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  小太刀の形 一本目(2022年5月7日) 太刀の形では、打太刀が「機を見て」(相手の気合が十分で、いかないと向こうがくると感じたとき)技を仕掛けます。 しかし、小太刀の形の場合は、「仕太刀が入り身になろうとするとき」に打太刀が技を仕掛けると説明されています。 長さが短い小太刀の場合、一刀一足の間合いからでは相手に届きません。 そこで、素早く相手の懐に入って自分に有利な間合いを作る必要があります。 このときの動作のことを「入り身」というそうです。 身を捨てて入り身になろうとする仕太刀と、そうはさせまいとする打太刀との刀の長短を超えた心の争いを生み出す小太刀の形の稽古は、更なる高みを目指すための道筋と言えそうです。 by t.masa

相手を崩す攻め

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  出ばな技(2022年3月26日) 剣道で大切なものに打突の機会があります。 打突の機会が的確にとらえられていないと有効打突になりません。 相手を攻めることで変化や反応があり、構えの崩れや心に動揺が生じたところを打突する。 稽古量が少ない初心者の大人がそれを習得するためには、稽古を重ねて工夫するだけではなく、アタマでも理解しなくてはなりません。 攻めることで相手にどのような変化や反応が表れるか、そのときどのように打突するべきか。 全日本剣道連盟作成の「中学部活動における剣道指導の手引き」には、次のように記されています。  相手を攻めて生じる隙  ・相手が反応する前に素早く打つ(一本打ちの技)  ・連続技…相手が下がれば 小手・面         相手が出てくれば 小手・胴   ・相手がその場で受ければ 鍔ぜり合いから引き技   ・隙がなければ 払い技   ・相手が打とうとするところ 出ばな技  (「平成30年度 中学部活動における剣道指導の手引き」より) その一方で、相手と対峙したときに相手がこう打ってきたらこう返すぞと技の組み立てに夢中になっていては、相手の動きに心がとらわれてしまい、こちらが自由に動くことができなくなってしまいます。 「理の修行、事(わざ)の修行」という言葉があるそうです。 理とは何にもとらわれないことであり、無心になる修行のこと。 理と事は、車の両輪のように二つ揃っていなくては役に立たないものであると言えます。 相手とのやり取りに気持ちを研ぎ澄ませて無意識に技を出す。 簡単なことではありませんが、日頃の稽古から少しでも意識して取り組んでいきたいものです。 by t.masa